てぃーだ平和ネット ~沖縄県議会~

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  • 比嘉 京子

令和5年第1回沖縄県議会(定例会)

2023年3月1日

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 お疲れさまでございます。
 てぃーだ平和ネットの比嘉京子です。
 一般質問を行いたいと思います。
 まず最初にですけれども、質問の取下げをお願いいたします。
 1番目の長寿県沖縄の再建の(1)から(4)までを取り下げたいと思います。また次回に改めてさせていただきたく思っております。
 では、1の(5)から質問を始めたいと思います。
 まず、本県と長野県が包括的な連携協定締結に向け始動しているという報道がありました。長野県の健康長寿への取組を本県が学ぶことも協定内容に盛り込んではどうかと考えるものです。知事の所見を伺いたいと思います。


 ぜひ御検討をお願いいたします。
 この問題については、また引き続きやっていきたいと思っております。
 2番目の病院事業局についてですけれども、今回の八重山病院の院長、副院長の辞任についての問題でございます。
 まず、県立八重山病院の院長は、県立病院の勤務が25年、副院長が34年、麻酔科部長は22年と、本県立病院と離島の医療に貢献されておりますが、どなたも任期途中で辞任をするという異常な事態になっています。特に離島の県立病院においては、医療崩壊を招きかねない危機的な状況であり、県民に対して説明責任が問われているのではないかと考えるものです。
 (1)番目に、基本的なことでございますけれども、病院事業局の役割についてお伺いをさせていただきます。


 この地方公営企業法の全部適用というところについては、また後日質問をしたいと思います。
 このような大きな役割を担っている病院事業局と地元の病院との間の問題であるというふうに捉えていて、再発防止のためにもしっかりと質疑をさせていただきます。
 県立八重山病院の院長、副院長のこのような辞任に対して、その経緯についてお伺いをしたいと思います。


 では(3)番目の、石垣島では透析患者が急増しておりまして、透析医療が逼迫しつつあることから――これは皆さんの辞任の理由の一つになっているようですが、県立八重山病院が昨年7月、看護師5名、臨床工学技士2名の増員を要望しましたけれども、病院事業局は12月末に看護師1名の増員を伝えたと理解をしています。事前にヒアリングを行ったようでございますけれども、1名にとどまったその理由についてお伺いします。


 では再質問ですけれども、まずどのような体制を想定して、1人の配置となったんでしょうか。


 では、八重山病院の要望は3クールを要望したと聞いております。それは1人で可能でしょうか。


 八重山圏内の透析は3つの病院が担っているわけでありますけれども、透析が昨年の4月166名、それから12月に174名と、月1人のペースで増加をしているということがありました。そういうことは把握されてのことでしょうか。


 どうも、かなりずれがあるようでございますけれども、まず血液透析にできるだけ移行しないようにということで腹膜透析を優先させて、それを推進してくるほど苦肉の策であるということと、それから八重山においては透析患者が入院する場合は、あとの2つの病院には入院ができない。そういうことも理解されてのことでしょうか。


 八重山における民間の透析病院が観光客の透析患者を制限をしているわけです。これほど逼迫をしているわけです。そういうことの中において、なかなかその状況が伝わりにくいということが大きな理由になっておりますけれども、もし八重山圏内で透析患者で、透析ができない状態になったらどうなるんでしょうか。


 議長。


 3つの病院で受け入れられない場合は、島外に運ぶ以外ないわけですね。そういうようなことを予測をして動かなければいけない。しかも次年度というもっと先のことを言っているわけです。そういうことに対して1人と来たときに、どう考えるかと。すぐできなくても、どうやったら道筋を立てて、今後こう展開するんだという説明がないと。やっぱりここは、私は医療体制に責任を持てないと、八重山毎日新聞にはコメントをされているわけです。
 この問題はこれぐらいにしておきますけれども、(4)番目に、2024年から始まる医師の働き方改革に向けた早急な体制づくりが求められているようでありますけれども、各県立病院は医師労働時間短縮計画を5月までに提出しなければならない状況があるようです。病院事業局と各県立病院の調整が必要と言われておりますが、現状はどうなっているんでしょうか。それからまた、計画作成に必要な就業規則がいまだ病院事業局から出されていないということで焦りの声がありますが、見通しについて伺います。


 では3番目の、児童相談所における里親委託解除問題について質問をいたします。
 まず最初に、専門家委員会の中間報告及び最終報告をどのように受け止めておられるでしょうか。


 (2)番目に、中間報告から7か月がたちましたけれども、中間報告の提言をどう実行、具現化したのか伺います。


 6月に中間報告が出され、先日2月2日に最終報告が出されているわけですけれども、最終報告の公表された補足意見として冒頭で、今回中間報告の提言を再度上げなければならないのは非常に残念であるというくだりがありますけれども、どういうふうに理解しますか。


 最終報告における課題を踏まえた6つの提言がございます。その対応について伺います。


 私は今回の件で、本当に児相の内容を知らなかったことに対する猛反省をしているところです。このことで委員会のほうにもたくさんの陳情が出ているわけですけれども、委員会に陳情と同時に資料として付設されているものがあります。1つだけ読み上げたいと思います。この問題はメディアに出たから分かったのであって、ずっと前から行われていたんだなということが分かるだろうと思うからです。そして今の6つの提言に全て――全てではありませんが、共通するような感じがいたします。
 まず、平成22年、当時2歳の女の子を受託いたしました。4年後、小学校入学して新しい生活にも慣れた平成26年5月、児相から連絡があり、これまで面会を重ねてきた実親宅へお泊まりをさせたいので二、三日分の衣類を準備の上、児相へ連れてきてほしいと電話があった。いつも実親との面会は児相で二、三時間の面会なのに、その日の連絡はお泊まりというので一瞬不自然だなとは思いましたと。児相に到着後、里子を引き渡すと、児相の班長から、この子を今日から一時保護すると宣言をされました。里親にはお泊まりと偽り、理不尽にも一時保護されました。理由は、実親から一日も早く引き取りたいとの希望と、面会をしやすくするため児童養護施設に入所させるというのです。その後里子は児童養護施設へ入所し、現在も実親の元には帰っておりませんと。こういうような種類の訴えが幾つもあるんです。ということは、そういうことは決して珍しくなかった。たまたま表面化したというふうに理解するものです。
 さて、次の質問をしたいと思います。
 ごめんなさい、休憩お願いします。


 (4)番目の児童福祉審議会の答申、なかなか十分に公表されません。どのような資料でもって、どのように判断したかが分かりません。専門家委員会の最終報告書が開示されておりません。その今ダイジェスト版で出ているものを見ると、ここに詳細な文書があるだろうということが幾つもあります。そういうことを踏まえて、公的な資金を出しているわけですから、できるだけ情報を――黒塗りでもいいので、できるだけの開示をすべきだと思いますがいかがですか。


 ぜひできる限りの公表をしていただきたいと思います。特に他府県の審査会のホームページ等も見られて、どこまで出せるのかぜひ検討してほしいと思います。
 では(5)番目の最終報告書のまとめの5章に、本児にとってなくてよかった経験をさせてしまった事案であると分析をしています。認識を伺います。


 せざるを得ないという言葉の余地は、この文言からはできないのではないかと。させなくてよかったことをさせたんだということは、児相に弁明の余地があるんでしょうか。そういうふうに私は思います。
 さて、ちょっと長くなるんですけれども、どうしても読み上げたいことがあります。委員の一人であります補足意見であります。これを読みますと、本当に何が課題だったのかがよく分かるのではないかというふうに思うからです。
 さて、沖縄県民の胸を痛めた本件の真相、ゼロ歳から5歳までその子を育てた里親宅から別の里親宅へ子供を移送する、要するにそれだったと。だがそこには、その子の持ち物、その子の好きだったおやつ、その子の好きだったペット、その子を育てた同じ記憶を共有する家族はいない。里親宅から里親宅に移動させられることによって招かれたこれらの喪失は、あまりにも大きな喪失のように思われる。喪失という言葉を使うのには理由がある。この世に生まれ落ちた子供は誰だって一人では生きられない。傍らに食べ物を与え、身体を清潔にし、温かな寝床を与え、抱きしめる者が必要である。そのような形で24時間休むことなくケアを受けることによって子供はようやく生をつなぐ。子供の傍らにいる愛着者は、子供にとってまさに世界そのものである。そしてその子供は、愛着者と共につくるその世界を足がかりにすることによって、未知の世界に立ち向かうのです。そもそも子供を守る機関である児童相談所が、子供から愛着者を取り上げ、与えなくてよい痛みを与える決定をしたことに、痛みを感じる。
 そしてこの方は、一時保護の前に児相と里親とのやり取りの録音テープを文字化する作業を担ったけれども、非常に自分自身が動悸と目まいで眠れなくなる日が幾つもあったと。特にこの子供と今後のことについて話し合う場として設けられた児童相談所と里親のやり取りは、真実告知を自分たちにさせてほしいと児童相談所に懇願する里親の声と、一、二か月後には子供を里親宅から引き上げる決定をしたと告げて、この子が泣こうがわめこうが連れていくのかと里親からの問いに、時期が来たから次のステージに移る。一時保護所は保育園と同じとする児童相談所の言葉が言い放たれ――その後、子供の心を守るために真実告知は今ではないと話し、様々な人や機関を使って時期を提案してきた里親の元から、別の里親宅に子供を移動させる。児童相談所が今回行ったことはそれである。そして一時保護の前には、今の里親ではなく、別の里親宅への打診さえしていたんだと。そして12月に引渡しに応じなければ、誘拐罪を適用するとの文書を作成するなどして実行されたが、私たちが報道によって泣き叫びながらそれまで住んでいた家から家族から引き離され、車に乗せられる姿がみんなの目に焼きついていると。この子はどう生きたのか。私たちは今回、児童相談所の一時保護の中の子供の姿、ここを知りたいと思うのです。報告書における時期を記載している。この一時保護所内のあの子の言葉は、実親にも、里親にも、審議会の先生方にも、知事にも、それそのものとして提出されていなかったものである。どうかこれを読み、あの子の痛みに思いをはせてほしい。
 それから、さらにあの子がかわいがっていたペットにもう一度会いたいと話す、あの子の願いに応えてほしい。それがせめて痛みを抱えて生きるであろうあの子にとって、大人がすべきことであるとも言っている。
 そこで知事にお聞きしたいと思います。
 これはもうできるのは知事しかいないのではないかと、私の結論です。子供のこの痛みに、癒やすために応えてあげられるのはもう、私は支援チームではないと。なぜか。膨大な時間を使い過ぎています。知事にぜひ御決断をいただきたい。このように思いますがいかがでしょうか。


 知事の思いは分かりますけれども、この子供の願いに応えていただけませんかと、それは知事しかできないと思いますよということで、その意見をお聞きしたい。


 この間の報告書の1ページに、1番目に、子供の声を拾わないって書いてあるんですよ。一時保護所内で本児の意向が無視され続けてきたこと、この実態なんですよ。私たちこれ以上子供をこういうふうに犠牲にしていいんだろうか、ここにいる政治家も分からなかったとはいえ、私たちはチェック機関です。そういうことを見逃してきたということに、猛反省をしなければいけないと思っているところです。ぜひ知事には御英断をお願いしたいと思っています。
 休憩お願いします。


 私が常々言ってきています、今回の児相問題から見える児相の大きな変革をするためには、どうしても(6)番目の第三者評価の導入が必要だと考えています。部長いかがでしょうか。


 ほかの地域で導入しているのは、時間があるからやっているんじゃないんです。そこをよくわきまえて、自ら自分たちをチェックしていただいて、そしてどういう点で――そのことがあって私はもっと合理的になるかもしれないとさえ思うし、人員ももっと拡充するっていうことになると思うんです。ですから皆さんの内部からの声をぜひとも出してほしいと思っています。知事、ぜひ実現に向けてよろしくお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。


 休憩お願いします。


 では次、琉球・沖縄の歴史教育についてお聞きしたいと思います。
 ちょっと前段を――どうしてもこれは沖縄県の子供たちのやっぱり足元をしっかり知り、それから物事の判断をするために自らの歴史や文化を学ぶということは、他の教科のベースとして必須であると私は考えております。
 それで質問をいたしたいと思います。
 (1)番目に、小・中・高を通して、沖縄の歴史、主に近現代史を――系統的にというところが非常に大事で、学ぶためにはどういうふうにすればよいとお考えでしょうか。


 やはり凹凸がないようにということと、それからちゃんと小・中・高でつなげて一貫した流れを、全体図をつくった上で下ろしてほしいというふうに思っていますので、提案しておきます。
 次にですけれども、それをするために、やはり担当者やそれからまたほかからの有識者も入れていていいと思うんですが、立ち上げて、系統立てて教えるための案をつくるという提案をしたいんですが、いかがでしょうか。


 引き続きこれもまた次回も質問をしていきたいと思います。
 最後になりました。
 照屋大河議員の代表質問に関連して質問をいたしたいと思います。
 石垣リゾート&コミュニティ計画についてでございますけれども、私は実は、テレビでゴルフ中継を観戦するのが一番好きです。ですからアメリカのジョージア州にあるオーガスタ等も一度行ってみたいなどと思うほどです。ですからゴルフ場を造るということに反対をしているわけではございません。その場所があまりにも問題が多過ぎて、そしてその場所があまりにもいい場所過ぎて、私どもが賛成ができかねるという問題でございます。
 さて、コミュニティー建設の計画についての質問をしたいんですが、まず1番目に訴えたいことは、これは法的に全く問題に関わるわけではございませんが、一番大事なことで、持続可能な発展と逆行する計画であると同時に、広々とした牧草地は失われて、名蔵アンパルの背景に巨大な人工物がそびえ立つ風景は、例えて言うならば私は、県内一高い於茂登岳の一部に工作物を造るということに等しく、心の風景といいましょうか、原風景の破壊だという思いを強く現場を見て思いました。2番目に、石垣市観光基本計画、昨年度の改正ですが、その理念に、いつの世でも普遍的なあるべき姿として、石垣市民は地域発展の源泉としての豊かな自然と共生するために、敬意を払い云々と明記してあります。この理念に照らして整合性はどうなんだろうと。
 問題点を5つほど上げましたけれども、はしょって言いたいと思います。まず東京ドーム21個分の農地を農振除外をして農地転用するという全国で類を見ない計画であること。そして名蔵アンパルというところの裾野には、ラムサール条約指定地域である沼地であるアンパル地域があります。そこの自然に懸念が払拭されないこと。国の天然記念物であるカンムリワシがそこに営巣があること。それから何といっても、そこで使われるのがゴルフ場の水でございます。様々な中で、それが懸念としてあるわけですけれども、ぜひ知事におかれましては、石垣に行く際には、ぜひ視察をしていただきたいことと、これは各部局が相反するテーマでございますので、知事の総合的なといいますか、そういう御英断をぜひお願いしたいと思っております。御意見、伺えたら幸いです。


 ありがとうございました。