てぃーだ平和ネット ~沖縄県議会~

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令和4年第7回沖縄県議会(定例会)

2022年12月7日

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 皆さん、こんにちは。
 てぃーだ平和ネットの比嘉京子でございます。
 代表質問を行います。
 1番目に、知事の政治姿勢について伺います。
 政治の最大の役割は、戦争をしないための外交努力でありますが、現状は、外交よりも有事を想定した動きに重きが置かれています。政府は、民間空港や港湾での日米軍事演習で地ならしをし、防衛力強化に走っている。その前提には、沖縄本島を含む南西諸島を防波堤とするとの考え方が透けて見えます。知事は、沖縄を二度と戦場にしない、してはならないという県民の願いを明確に示す必要があると考えます。認識を伺います。
 (2)番目に、復帰50周年記念事業として、アジア太平洋地域平和連携推進事業を実施するとしておられますが、今後の取組について伺います。
 (3)番目に、与那国島の位置は、石垣島まで127キロメートル、那覇まで540キロメートル、台湾まで111キロメートルであります。先日、台湾有事を想定した日米共同統合演習が行われ、自衛隊の機動戦闘車が通学路や住宅地の一般道を走行しました。その後、住民22名が参加し、弾道ミサイルに備えた避難訓練が初めて実施されました。政府の担当者は、避難できる時間が短いと説明をした上で身近な物陰に隠れたり、伏せたりするよう助言をしたと報道されています。日米共同統合演習が実施されたことと、避難訓練の実効性について所感を伺います。
 (4)番目に、かつて与那国空港の滑走路を1500メートルから2000メートルへ延長した際、滑走路には重量制限があったと認識しています。今回の訓練はその重量制限をオーバーしているのではないか。その整合性について伺います。
 2番目に、電気料金の値上げについて。
 沖縄電力は、一般家庭向け規制料金の39.3%値上げを経済産業省に申請しています。全国の電力会社の中で最も値上げ率が高く、4割近い値上げに県民から悲鳴が上がっています。
 (1)、県は沖縄電力の電気料金値上げに対し、これまでにどのような対策を講じてきたのか。また国の今後の支援策によってどの程度、負担が軽減されるのか伺います。
 (2)、次年度の予算編成への影響をどのように捉え、その課題について伺います。
 (3)、沖縄電力の値上げ率が高い理由は、化石燃料依存率の高さにあると言われています。この機会をクリ-ンエネルギーへの転換を真剣に検討するチャンスと捉えるべきだと考えますが、認識を伺います。
 3、先日参加しました国立自然史博物館の沖縄誘致シンポジウムでパネリストの意見を聞き、この施設を沖縄に造る地理的・心理的必然性を非常に感じました。実現に向けた進捗状況と課題について伺います。
 4、首里城復元のための起工式が11月に行われました。首里城復興の今回の特徴と新・首里杜構想の今後の取組について伺います。
 5、教育行政について。
 (1)番目に、沖縄県教育振興基本計画について2つ伺います。
 1つは、10年間の教育の目指す方向性及びその計画の基本的な考え方について伺います。
 イ、義務教育の基礎となる幼児教育の位置づけをどのようになさっているのか伺います。
 (2)、重点施策である学校給食の無償化実現に向けての取組を伺います。
 (3)、沖縄の歴史教育の在り方について提案をさせていただきたいと思っています。今年の東京大学合格者数が92人という兵庫県の灘中学・高校の一貫校の中学生の社会、歴史の教科書ですけれども、冒頭のページに沖縄の慰霊の日が取り上げられております。その後半では、基地の中にある沖縄の実態を紹介しています。この生徒たちは日本の未来を担う中枢になる人材だからこそ、しっかりと実相を伝えなければならないという先生方の意図があるといいます。こうした灘の取組と沖縄の歴史教育の実現について所見を伺います。
 (4)、本県の病気休職した教職員に占める精神疾患の割合は、全国ワーストが続いております。病休補充の教員確保にも苦慮している状況にあります。文部科学省は本県などの現状に鑑み、2023年度教職員の精神疾患による病気休職者減に向けた地域を対象としたメンタルヘルスモデル事業を計画しています。本県は真っ先に手を挙げるべきだと考えますが、認識を伺います。
 (5)、ノーベル賞受賞者の所属する研究機関であるOISTが本県に存在することの利点を最大限に生かすため、児童生徒の交流をより活発にすることを提案したいと思います。認識を伺います。
 (6)、離島に住む児童生徒の遠征費の個人負担は以前から問題になっています。負担が大きいということです。市町村及び県の補助の実態と、さらなる増額の可能性について伺います。
 6、福祉行政について。
 (1)、保育行政。
 ア、保育士不足が続いております。本県の保育士確保事業の総額を伺います。
 イ、県内のある公立保育所では、保育士1人を採用するのに30人余りの応募があったと聞いております。このことから、保育士がいないのではなく、働き方と処遇改善さえすれば保育士が現場に戻ってくるということが明らかです。保育士が確保されれば待機児童の解消が大きく前進するものと考えます。保育士確保には全国共通の長年の課題があります。よって全国知事会を通して、保育士配置基準の見直しと公定価格における人件費の引上げを国へ要望してもらいたい。
 ウ、保育園における子供の処遇が全国的に問題になっている中、本県では保育士の配置基準を満たしていない園について報道がなされております。子供の安全を第一に、監査を含め県としてどのような施策を講じるのか伺います。
 (2)、児童福祉。
 ア、本県の虐待防止条例の冒頭に掲げられている「子どもの権利」が、なかなか周知徹底されていないと思っています。提案として、県庁職員の意識から醸成をして市町村職員への啓発へと波及させてはどうかと考えています。認識を伺います。
 イ、福岡県は、県子どもへの虐待を防止し権利を擁護する条例の中に、県内の児童相談所に対する第三者評価制度の導入を盛り込んでいます。報道によると、児童相談所の職員は、外部の目で評価をしてもらい、職員の質と量、両面から高めなければならないと話していると報道されています。本県でも第三者評価制度の導入の実現を求めたいと思います。
 (3)、子供の貧困問題について。
 前回のヤングケアラー調査を踏まえ、今年度はより詳細かつ対象を広げて実態調査をしたと認識しています。調査結果及び具体的な施策の公表時期について伺います。またこれまでの間、取組はどのようになされているのかも伺います。
 イ、子供の貧困の連鎖を断つためには、部局横断的に連携していく必要があると考えております。認識について伺います。
 7、保健・医療行政について。
 (1)番目に、沖縄県の出生率は全国1位でありますが、低出生体重児、いわゆる出生体重2500グラム未満も40年以上にわたって全国1位、2位であります。その原因とこれまでの対策について伺います。
 (2)番目に、県立八重山病院の喫緊の課題として、職員350名余りの宿舎の確保があります。地域の医療ニーズに対応し、良質で安定した医療サービスを提供するためには、人材確保に直結する住環境の確保と整備が必要であると考えます。対応について伺います。
 以上です。


 休憩お願いします。


 1点だけ再質問させていただきます。
 教育行政の中の歴史教育についてです。知事にお伺いしたいと思います。
 知事は先月、トークキャラバンで広島市を訪問されたと先ほどもございましたけれども、その際に松井広島市長との対談が報道されておりました。その内容を――報道によりますと、若い人たちが正しいと思えることを自分で判断する力を身につけ、同じ価値観を共有する仲間と平和について考えてほしいと、私たちはそのきっかけをつくってつないでいきたいと発言されたとありました。この知事のおっしゃること、本当にまさにそのとおりで、正しいと思えることを自分で判断する力、これを本県の児童生徒に培ってほしいと願っています。そのためには判断する材料といいますか、根拠が必要です。その判断材料は何になるのか、根拠となるのが琉球・沖縄の歴史的な事実です。この事実を学ぶということが非常に大事ではないかと思います。
 今お配りしましたプリント、これ子供たちの目線で作られた新しい教科書です。歴史教科書です。「ともに学ぶ人間の歴史」となっていて、3年間、中学生がこれで学んでいます。最初の1枚目におきましては、沖縄の6月23日がどういうものか、そして現在どういうふうにそこが扱われているのかということがあり、そして2枚目には、1番上の2つの地図は、これは嘉手納基地の1921年と2005年の比較です。どのようにして基地が造られたのかということが書かれています。その中に最後、いわゆる教師の中の視点がありますけれども、基地は住民を立ち退かせて造られた強硬なものであるという事実が書いてあります。こういうことをしっかりとやるために、知事にぜひとも教育を後押ししていただきたいと思いますが、知事の御感想、すみません急ぎ足で失礼ですけれども伺いたいと思います。


 ありがとうございました。終わります。