てぃーだ平和ネット ~沖縄県議会~

PARLIAMENT ACTIVITY 議会活動

  • 一般質問
  • 山里 将雄

令和3年第1回沖縄県議会(定例会)

2021年3月4日

 ハイサイ グスーヨー。
 てぃーだネットの山里です。
 それでは一般質問をさせていただきます。


1、辺野古新基地建設問題について。
 (1)、陸上自衛隊の水陸機動団をキャンプ・シュワブに常駐させ、共同使用することが極秘で合意されていたと報道されました。
 そこで、ア、極秘合意報道に対する県の見解を伺います。
 イ、辺野古新基地建設との関連について伺います。
 ウ、県としての対応について伺います。
 次に(2)、辺野古埋立変更承認申請に関する名護市長意見について。
 辺野古の埋立変更承認申請の地元名護市長の意見が、名護市の12月定例議会で否決された後、今現在、3月議会の議案に提案されていません。追加議案に提案するかどうかも分からないということです。12月提案の渡具知名護市長の意見案はたった3行で、軟弱地盤の改良工事によって、大浦湾の自然・生態系、市民の生命・財産、地域住民の生活環境への影響等について全く触れていないという、無責任な内容で結果、否決されたものです。
 そこで、ア、名護市の12月定例議会で意見案が否決されたが、県の見解を伺います。
 イ、地元名護市の市長意見は県の判断に重要だと考えますが、県から名護市に意見の提出を促すべきだと思いますがいかがですか。
 (3)、名護市安和の琉球セメント桟橋出入口舗装に土砂搬出作業に起因すると思われるひび割れ(クラック)が生じています。そのことについて。
 ア、土砂搬出の大型車両の通行によって道路舗装にひび割れが生じているが、県は確認をしているか伺います。
 イ、クラックの原因は何か伺います。
 ウ、事業者から報告や調整はあったか伺います。
 エ、沖縄県赤土等流出防止条例の目的について伺います。
 オ、赤土で汚濁された車両洗浄水が道路側溝を通って海に流れ込んでいる現状を確認しているか伺います。


2、新型コロナ感染症対策について。
 私は1月に新型コロナウイルスに感染をいたしました。家族からの家庭内感染で、感染のリスクは誰にでもあると改めて実感をいたしました。会派の同僚議員や議会事務局の皆さんに御迷惑をおかけしたことをおわび申し上げます。幸い無症状で自宅療養となったんですが、療養期間中は県のコロナ対策室と北部病院から毎日電話がありまして、これは非常に安心だったんですけれども、無症状でも急変することがあると聞いていましたので、そこはやはり不安がありました。医療現場やホテル療養所が逼迫していることを考えたらしようがないとは思っていたんですが、そんなとき、テレビで私よりも年下の自民党の石原伸晃幹事長が無症状で即入院したとの報道があり、少し鬱々とした気持ちになりました。そう感じた方は多かったんじゃないかと思います。
 では、今回は自宅療養をした経験から少しだけ質問させていただきます。
 (1)、宿泊療養、自宅療養の基準について伺います。
 (2)、市町村ごとの陽性者数の公表について伺います。


最後に、3、我が会派の代表質問との関連について。
 瑞慶覧功議員の3、基地問題について、(3)、辺野古埋立土砂の南部地域からの採取についてに関連して伺います。
 (1)、2月24日から県で行っている土砂採掘予定地での遺骨収集作業で、十数個の骨片が見つかったのとのことですが、その後の状況と今後の予定を伺います。
 (2)、県から自然公園法に基づく一時中止指導の後、業者から改めて届出があり、内容審査中だと聞いています。今後の対応はどうなるか伺います。
 (3)、ガマフヤーの具志堅代表は戦没者の尊厳を守るために、南部の土砂を辺野古の埋立てに使うことは絶対に許されず、玉城知事は自然公園法第33条の2項に基づき、採掘を止めるべきだと訴えています。同法の適用について伺います。
 (4)、防衛省は、南部からの土砂を使う場合は採掘業者に対し、遺骨に配慮した対応を求めると言っています。ガマフヤーの具志堅さんはそれは不可能だと言っています。実際に遺骨収集を行っている県としてこのことをどう思いますか。
 以上、一般質問とします。
 よろしくお願いします。


 大変失礼いたしました。
 2の(3)が抜けておりました。
 (3)、ワクチン接種の対応状況について伺う。
 以上、お願いします。


 それでは、再質問をさせていただきます。
 まず1の辺野古新基地建設問題についてですけれども、1月25日の新聞報道でこの件が明るみに出ましたが、防衛省は即座に合意をしていないと、合意の事実はないと把握していないと否定をしました。
 御承知のこととは思うんですけれども、自衛隊の水陸機動団がキャンプ・シュワブに配置される計画があることは以前から指摘されていたんです。平成30年の外務委員会で日本共産党の穀田恵二衆議院議員がそのことを指摘しています。ここにその議事録があるんですけれども、読んでみたいと思います。穀田議員の発言の部分です。
 「この陸幕文書には、もう一つ、重大な計画が記されています。」、この陸幕文書というものをこちらで手に入れたんですけれども、「沖縄本島にも、2019年度末を目途に、新たに自衛隊の部隊を配備する計画がある。」、「部隊の配備先を見ますと、沖縄本島の地図の米軍キャンプ・シュワブ、キャンプ・ハンセンあたりを矢印で指しています。」、「在沖縄米海兵隊のトップ、ニコルソン四軍調整官は、昨年11月の記者会見で、水陸機動団の部隊を沖縄に置くことについては聞き及んでいると述べ、配備先としてキャンプ・シュワブやキャンプ・ハンセンが想定されるなどの認識を示しています。」。
 こういうふうに国会でも取り上げられているんです。このときもその当時の山本防衛副大臣ですか、すぐにこの件を否定しています。
 防衛省がどんなに否定しても、オスプレイ配備のときも否定しながら、その後沖縄に強行配備したと。そういったことを考えた場合に信用はできないと私は思うんです。
 その点についてどう思いますか。


 結局、最後には負担を押しつけてくるんじゃないかというふうなことが懸念されるんです。
 2018年の10月に鹿児島県種子島で、米海兵隊と自衛隊水陸機動団の共同訓練が初めて行われています。その3年前の2015年に極秘合意がなされたということなんです。昨年の1月から2月には、金武町の米軍ブルービーチ訓練場や近海で共同訓練が行われました。2017年には、当時のニコルソン四軍調整官がキャンプ・シュワブやキャンプ・ハンセン等に水陸機動団が配備されるという認識を示しています。当時の小野寺防衛大臣もキャンプ・シュワブとは限らず、全体としての共同使用は必要だと述べています。この一連の動きは、将来のキャンプ・シュワブへの配備を見据えたものであると考えると、非常につじつまが合うんです。やはり極秘合意はあったと考えるのが普通だと思います。いかがでしょうか。


 今回のことが報道されたすぐ後に辺野古を抱える地元名護市では、市民から名護市と名護市議会に対して、事実確認と市民への説明を求める陳情が出されています。名護市議会ではこの件を審議する特別委員会を立ち上げ、調査を進めることになっています。恐らく今日その立ち上げになっていると思います。名護市民は――この件は新聞にも載っていましたけれども――危機感を強く持っています。県は名護市民や名護市議会の対応をどう思っているか聞かせてください。


 名護市議会への市民の陳情では市議会での協議審査を持ってしかるべき部署等への意見書を提出するようにということも求めているんです。恐らくですけれども、沖縄県知事宛てにも市議会から意見書が提出されると思いますので、対応をよろしくお願いします。
 確認のために幾つかお聞きします。
 沖縄県内の米軍専用施設を教えてください。
 それから、沖縄県内の自衛隊の施設数、米軍と自衛隊による共同使用施設数、米軍基地から自衛隊基地へ変更された施設数――これはさきの仲村家治県議の質問にもありましたけれども、改めてお答えをお願いいたします。


 ありがとうございました。
 そのような状況を前提として伺いますけれども、今回の報道を考えると国はほかにも沖縄の米軍施設を自衛隊が共同使用することを考えているんじゃないかと思うんです。
 昨日の當間盛夫議員も同じような趣旨での発言があったと思っていますけれども、もし意味が違うのであれば、當間議員、すみません。
 県内の米軍施設を県外の自衛隊基地に統合して共同使用すれば、沖縄県民の負担は減ります。米軍専用施設の率も減るということになると思います。でも県外ではどこでも沖縄の基地を引き受けようとしないから、それは非常に難しいことではあるんですけれども、逆に沖縄の米軍施設を自衛隊が共同使用したら沖縄の負担は全く変わらずむしろ増えるかもしれないですね。そういう状態で、国はもうここは米軍専用施設ではありませんよ。沖縄における米軍施設の率は下がっていますよ。沖縄の基地負担軽減を進めていますよとなるかもしれません。沖縄の米軍施設を自衛隊と共同使用することで、数字の上で負担を少なく見せる。国にはそんな狙いもあるのではないかと、これは琉球新報の社説でもありましたけれども、本当に私もそう思います。
 いかがでしょうか。


 私の質問がそうだからなんでしょうか、答弁が同じものになってしまっていますけれども。
 辺野古の正式事業名は、普天間飛行場代替施設建設事業であって新基地建設事業ではない。県が辺野古新基地建設と表現することは、県民を誤解させていると指摘する議員がいらっしゃいますが、今回の秘密合意報道でまさしく新基地であるという実態が浮かび上がったと思います。県は堂々と新基地建設事業と呼ぶべきだと私は思いますけれども、いかがですか。


 県は2月22日に、沖縄防衛局からの埋立変更承認の疑義としてこの件について質問に加えたというふうに新聞に載っていましたけれども、その内容について具体的にどんな疑義があるのか。それから知事の判断にどう影響するのか教えてください。


 どんな回答になるのかしっかり見ていきたいと思います。県もしっかりと審査をしていただきたいと思います。
 この件については、国は合意があったということは絶対に認めないと思いますけれども、県としては先ほど答弁もあるように、今後も情報収集にしっかり努めるということですから、それを実行していただいて県民にその情報を提供していただきたい。しっかり取り組んでいただきたいとそういうことをお願いします。
 議長、休憩お願いします。


 では次ですけれども、(3)の安和のクラックについて再質問します。(パネルを提示) 今、パネルが出ていますけれども、これが安和の土砂搬出の出口になっています。左側が国道で、こちらが入り口ということになるんですけれども、入り口のほうにこんなふうにクラックが生じている。これはちょっと修正した跡があるんですけれども、国道のほうでもこんなふうに非常に荒れているという状況があります。
 これが逆に入り口なんです。入り口はこのとおりきれいな状態なんです。入り口は荷を積んで入りますけれども、出口では荷を降ろして空になったものが出る。なぜじゃ、出口がこんなふうになっているかというと、これは出口の様子で空のトラックが通るんですけれども、このように出口のほうでは桟橋構内で構内全体が赤土で汚れていまして、出口付近に土砂を地区外に出さないための洗い場が設置されています。そこでの洗浄が原因じゃないかと思います。このようにして散水車で水を流していると。ぬれっ放しという感じです。そこの洗浄をしっかりされていないために、タイヤに付着した泥が道路を汚していてひび割れの原因となっているというふうに思われるんです。
 私は土木の専門家ではありませんから詳しくないんですけれども、知り合いの土木技師さんに教えてもらったんです。アスファルト舗装は、一旦ひび割れするとそこから水が浸透していって、下の路盤が軟弱になってひび割れが広がるということのようです。ここは自転車や歩行者もよく通りますので、安全面からも非常に問題があると思います。この道路は国道ですが、道路の維持管理は沖縄県が行っていますので、管理者としてこの問題をどう捉えているか。先ほど1次答弁でもあったんですけれども、もう一度お願いします。


 私も土木事務所で確認したんですけれども、現場に一度行って確認したということなんですけれども、もう少し具体的にどんな調整をなさったんですか。少し修繕されていますけれども、それも土木事務所の指示でということを聞いたんですけれども。


 こんな状態なんですが、その程度といいますか、そういう調整でいいんでしょうか。もっと根本的な対策を取ってもらわないと、非常に危険な状態が続くというふうに思うんですけれども、それではもう一つ別の観点からお伺いをします。
 先ほど赤土等流出防止条例の目的について伺ったんですけれども、答弁は違うような感じになっていたような気がします。出口で車両の土を洗い流すことで、道路に赤土で濁った水が流れ出しています。それが道路側溝に流れて海に流れ込んでいます。沖縄県の赤土等流出防止条例の目的にある、事業行為に伴って発生する赤土等の流出を規制する、あるいは赤土等の流出による公共用水域の水質の汚濁の防止、これに違反していませんか。


 そうなんですか。ちょっとよく分からないですね。一応そこに流れているわけですよ。そこでの洗浄が原因として流れていく。流れているわけですから、構外であったとしてもそれは対象となるというふうに思うんですけれども違うんですか。


 よく分かったような、分からないような気がするんですけれども、先ほど言っていますけれども、工事の面積についての確認をします。安和桟橋の入り口に掲示している沖縄県赤土等流出防止条例に関わる表示というのがあります。これは表示されています。その工事面積が4240平米と表示されていんですけれども、以前より土砂のストックが増えているといいますか、手前に広がっているというふうに感じるという声があったんですけれども、その件は調査する必要はないですか。


 私も勉強不足のところがあってなかなか深く質問できないんですけれども、安和の現場にはいろいろと問題があるような気がします。私も現地にはよく行くんですけれども、県民投票で県民の7割が反対した辺野古新基地建設に関わることでもあります。県は県民の民意を尊重して辺野古新基地建設を認めないと言っているわけですから、法令・条例違反をしっかりと監視していく。そして違反があるのであれば、道路管理の立場から、あるいは環境保全の立場から土砂搬出作業の停止を命ずるなどの毅然とした対応を取るべきだと私は思っています。この件についてはもう少ししっかりと見ていきたいというふうに思っていますので、県としても対応をよろしくお願いしたいと思います。
 休憩お願いします。


 新型コロナ感染症対策についての、宿泊療養、自宅療養の基準についてなんですけれども、ネットでいろいろ見ていたら他の県の基準というのは出てくるんです。大体国の基準に従って同じような感じになっているんですけれども、沖縄県は県独自の基準というのは定めていないんですか。


 何でこのことを聞くかというと、私も自分が10日ですぐ解除と言われたものですから、PCRをしてまた確認してから解除になるのかと思っていたらそうじゃなくて、すぐ解除になったものですからちょっと戸惑ったんです。そういうふうに思う人も多いんじゃないかと思って今聞いたんですけれども、分かりました。やっぱりそこはしっかりと説明する必要があると思いますので、解除の段階でそこら辺の対応をよろしくお願いします。
 もう時間がないですね。
 我が党の代表質問に関連しての1つだけ、知事、今ガマフヤーの具志堅代表が土砂採掘に抗議して、県庁前でハンガーストライキを行っていますけれども、どうですか。知事にタシキティクミソーリと呼びかけていますけれども、聞こえていますか。どうお応えになりますか。


 知事の前向きな答弁がありますので、本当に期待をしたいと思います。
 それからガマフヤーの代表の具志堅さんも強く言っていますけれども、この問題は辺野古に反対、賛成あるいは容認とかそういった問題ではないんです。沖縄戦で犠牲になった多くの御霊が眠り、なおその遺骨が眠る場所の土砂を海に沈めていいのかと。軍事基地の建設のために埋め立てていいのかという人道の問題だと、具志堅さんは訴えています。これはひいてはウチナーンチュのチムグクルの問題なんです。この場にいる辺野古容認の立場である自民党の皆さんも同じ気持ちだと私は思います。県民の心に寄り添う県政として、この観点からこの問題の解決に当たっていただきたい。そのことを申し上げまして一般質問を終わります。
 ありがとうございました。