てぃーだ平和ネット ~沖縄県議会~

PARLIAMENT ACTIVITY 議会活動

  • 代表質問
  • 山里 将雄

令和3年第10回沖縄県議会(定例会)

2021年12月2日

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 皆さん、こんにちは。
 それでは、てぃーだ平和ネット、山里、代表質問をさせていただきます。
 まず知事が沖縄防衛局から出された辺野古変更承認申請書について不承認の御判断をされたことに敬意を表したいと思います。
 そもそも普天間の危険性除去、これが目的と言いながら設計変更によってまだ12年以上かかる。そして9000億円以上という膨大な費用がかかる。このような計画は、知事のおっしゃるとおり、完成の見込みがないものであります。不承認は適切な判断だったと考えております。
 その辺野古設計変更承認申請不承認の決定についてから質問をさせていただきます。


 (1)、11月25日、県は昨年4月に沖縄防衛局から提出された辺野古設計変更承認申請を不承認としました。県として変更の内容を慎重に審査の上、下した決定であり、結果として県民投票で示された圧倒的反対の民意に沿うもので、多くの県民がこの決定を高く評価しています。知事の所感を伺います。
 (2)、軟弱地盤の改良工事、工事期間や工費、自然環境への影響など、しっかりと対応を示していないずさんな変更計画で、工事は不可能との意見が多く不承認は当然と思いますが、不承認とした理由は何か伺います。
 (3)、国は早速、行政不服審査法による対抗措置を講ずる調整をしているとのことですが、辺野古反対の民意は揺るぎないものです。県は毅然と対処すべきだと思いますがいかがでしょうか。


2、軽石漂着問題の対応について。
 (1)、8月の小笠原諸島の海底火山の噴火による軽石が県内各地の漁港、港湾、海岸に大量に漂着し、漁業や観光業に大きな影響を及ぼしています。これまでに経験のない災害で、第5波のコロナ感染拡大が落ち着きつつある中で、県民として先の見えない新たな脅威に直面していると思います。早急な対策が県に求められるが県の体制と各部ごとの状況、対策、利活用の取組について伺います。
 (2)、10月上旬に大東島地方で大量の軽石が確認されて以来、2か月近くになりますが、いまだ沖縄近海に滞留し被害を拡大させています。現在の状況、今後の被害の予測、漂着が収束する時期の見通しなどについて伺います。
 (3)、県内各地の海岸に漂着した軽石を除去するために、海岸漂着物等地域対策推進事業予算が計上されています。港湾、漁港に漂着した軽石の撤去作業は進んでいますが、海岸や砂浜に打ち上げられた軽石の撤去、その方法について伺います。
 (4)、漁業の被害が深刻ですが、被害状況と対策について伺います。
 (5)、同じく観光業への影響と対策について伺います。


3、教育行政について。
 (1)、新型コロナ感染拡大に伴う休校の影響と見られる不登校が小学校で増加していることが、2020年度児童生徒の問題行動・不登校調査で分かりました。2021年度現在の状況はいかがか。その状況と対策を伺います。
 (2)、学校で、医療業務であるPCR検査の検体採取業務に専門的知識のない教職員が当たることは、負担が多くリスクも高いと教職員組合から県議会に陳情が上がっています。文教厚生委員会では陳情を妥当と採択していますが、県教育庁の対応を伺います。
 (3)、全国の児童生徒1人1台のコンピューターと高速ネットワークを整備する文部科学省のGIGAスクール構想ですが、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、計画を前倒しして急遽2020年度から導入されました。あまりに拙速な導入により、学校現場ではその対応が追いつかず、多くの問題と混乱が生じています。GIGAスクールの進め方について方針を伺います。
 (4)、主権者教育について。
 2016年に18歳選挙権が導入されてから、有権者の政治参加意識を育む主権者教育が必要とされています。主権者教育とは投票率を上げるために若者を選挙に行かせるだけの教育ではなく、政治に参画することを目指して、知り・考え・意見を持ち・論じ・決めることを学んでいく教育といいます。学校教育での主権者教育の必要性をどのように認識しているか、また現在の対応について伺います。


4、環境行政について。
 (1)、SDGsの機運が高まっている中、赤土流出防止のグリーンベルトの植栽が県内の学校や企業、地域で盛んに取り組まれています。本島北部地域での赤土による海の汚染は深刻でありましたけれども、最近は改善している状況に見えます。赤土流出防止について、現状と県の対策について伺います。
 (2)、10月末に北部訓練場跡でチョウ類研究家の宮城秋乃さんが、未使用の空包約580発を見つけたと報道がありました。見つかったのは国頭村の世界自然遺産登録地で、2020年12月には放射性物質コバルト60を含む電子部品も見つかっています。世界自然遺産に登録されたヤンバル地域にこのような状況があることはマイナスイメージとなり、期待されている世界遺産登録に伴う観光振興や地元の地域振興に影響することが懸念されます。県の見解を伺います。
 (3)、タイワンハブ、マングースをはじめとする外来生物の被害が拡大しています。今議会に提案された補正予算案にマングース対策事業、外来種対策事業が計上されていますが、外来種の拡大は沖縄在来の生物の生態系への影響が計り知れません。現状と対策について伺います。


5、米軍基地から派生する事件・事故について。
 昨年から今年にかけて異常なほど米軍に関連する事件・事故が発生しています。11月23日にまたしても宜野湾の民家付近にオスプレイから水筒が落下する事故が起きました。軍用機やヘリから部品等が落下する事故は、これまでも2017年に緑ヶ丘保育園への部品落下、普天間第二小学校へのヘリ窓枠落下など、県民の生命に関わる重大な事故が起こっています。沖縄県議会ではその都度、抗議・意見書を決議していますが、それを一顧だにせず事件・事故を繰り返す米軍の態度は沖縄を軽視しているとしか思えません。水筒落下事故について経緯、落下原因、県の対応を伺います。また、多発する米軍基地から派生する事件・事故について見解を伺います。


6、アオサンゴ群集、長島鍾乳洞の鍾乳石の天然記念物指定について。
 大浦湾アオサンゴ群集、辺野古沖の長島鍾乳洞の鍾乳石を天然記念物に指定することが日本自然保護協会から再三要請されています。名護市議会においても、令和2年12月に「大浦湾のチリビシのアオサンゴ群集と長島洞窟の調査を行い天然記念物に指定することを求める意見書」が可決されています。調査の実施、文化財保護審議会への諮問等、指定についての方針と対応について伺います。


7、松枯れ被害について。
 (1)、前議会でてぃーだ平和ネットの照屋大河議員から、うるま市から北部にかけての松くい虫被害について質問がありました。その後の状況について伺います。
 (2)、名護市でも増えていることを名護市農林水産部で確認していますが、北部に被害が拡大することは世界自然遺産指定地域にも及ぶことが懸念されます。県の対応について伺います。
 (3)、国指定の天然記念物、五枝の松を有する久米島に初めて松枯れが確認されたと答弁がありました。その後の状況はどうか、また今回の補正予算に久米島及び東村の伐倒駆除等を実施する予算が計上されていますが、今後の対応について伺います。


8、シークヮーサー立ち枯れについて。
 9月の定例議会で、立ち枯れの原因究明の調査を実施した結果、病害虫被害のほか栽培管理上の課題があったとの答弁がありましたが、下記について伺います。
 (1)、現在のシークヮーサー立ち枯れの発生状況はどうか伺います。
 (2)、栽培管理上の課題とは何か。また生産農家に対してはどのような指導をしているか伺います。
 (3)、今年の生産量の見込み額はどうか伺います。


9、薬学部設置可能性等調査業務報告書について。
 沖縄県に薬学部を有する大学がないことから、薬剤師を目指す学生は県外の大学に進学せざるを得ないため、修学6年間の保護者の経済的負担が大きいものがあります。それが県内の薬剤師不足にもつながっています。令和3年3月に保健医療部から公表された令和2年度薬学部設置可能性等調査業務報告書について伺います。
 (1)、本調査の目的及び内容を伺います。
 (2)、今後の課題は何か伺います。
 (3)、県内国公立大学への設置の必要性、可能性を調査とありますが、想定している県内国公立大学はあるのか伺います。


10、安和桟橋入り口の道路破損について。
 安和桟橋入り口付近の道路でアスファルトのひび割れ、グレーチングの沈下が確認されました。以前に出口付近のアスファルト破損について指摘をしましたが、今度は入り口付近での破損が確認されています。このようなことが繰り返し起こることは歩行者や自転車の安全上、問題があります。県は今回の件についてどのように対応したのか、また道路管理者として根本的対策が必要と考えますが、考えを伺います。
 以上質問とします。