てぃーだ平和ネット ~沖縄県議会~

PARLIAMENT ACTIVITY 議会活動

  • 代表質問
  • 山里 将雄

令和3年第4回沖縄県議会(定例会)

2021年6月24日

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 皆さん、こんにちは。
 てぃーだ平和ネット、山里でございます。
 新会派てぃーだ平和ネット、2番手の代表質問をさせていただきます。


1、辺野古新基地建設問題について。
 (1)、辺野古設計変更承認申請の審査の状況について伺う。
 (2)、設計変更承認申請に係る名護市長意見を渡具知名護市長は、市長としての意見は存在しないとして提出しなかった。軟弱地盤の問題に全く触れず、作業ヤードの埋立て取りやめに異議はないとするたった3行の意見を名護市議会12月定例会で否決された結果、議会の承認を得る見込みが立たないことを理由に提出しなかったが、辺野古新基地問題を抱える地元市長として無責任と言わざるを得ない。名護市長が意見を出さなかったことについて、知事の見解を伺う。
 (3)、美謝川の切替えについて。
 ア、美謝川は法定外公共物であり、切替え工事を行うためには、名護市法定外公共物管理条例に基づき、名護市との協議が必要である。これまでは名護市、防衛局ともにその認識で協議は必要としてきた。防衛局は後に取下げはしたものの、2014年に名護市に対して、美謝川の既設河道埋立てに伴う美謝川切替えについての協議書を提出している。ところが、今年4月21日に、辺野古ダムにおける洪水吐きの付け替え工事及びそれに接続する水路整備工事の実施に伴う手続等についてと名護市に照会し、名護市も5月6日に、法定外公共物管理条例の適用はありませんと回答した。防衛局は、埋立承認願書や環境監視委員会資料でも、美謝川の切替えと明記している。それを今回名護市とともに、これは単なる水路であり美謝川ではないとしているのである。従来の対応と矛盾するものであり、辺野古新基地建設を進めたい防衛局と名護市が無理やり美謝川の位置づけと条例解釈をねじ曲げたものであり到底受け入れられない。沖縄県の見解を伺う。
 イ、防衛局が美謝川の切替え工事に向け、県の林地開発行為実施要綱に基づく林地開発協議書を県に提出したと主張していることについて、県の認識と違うと報道されたが、その後の経緯について伺う。また協議書がいまだ提出されていないのなら、県としてどのように対応するか伺う。


2、本部塩川港のベルトコンベヤー設置許可について。
 昨年1月に辺野古新基地建設の埋立土砂海上輸送に使用している本部塩川港で、ベルトコンベヤーの設置申請が県に提出されたが県は許可をしていなかった。しかし、今年3月末に4月分を許可し、強い抗議のある中、5月、6月についても許可している。
 次のことについて伺う。
 (1)、知事が辺野古新基地建設反対を訴えながら埋立てを加速するベルトコンベヤーの設置を許可した理由について伺う。
 (2)、辺野古新基地建設工事の中止を求める県として、今回の設置許可の影響をどのように捉えているか伺う。
 (3)、3000平方メートルもの荷さばき地を常時囲い込み、特定の業者に独占的に使用させることは、県港湾管理条例の港湾施設使用許可基準に抵触するとの指摘もあるがいかがか伺う。
 (4)、県では辺野古埋立変更承認申請の審査中だが、審査の結果不承認となった場合、辺野古新基地の建設工事はできず、塩川からの土砂搬出の必要もなくなると思うが、ベルトコンベヤーの設置はその場合でも許可するのか伺う。


3、大浦湾の環境保護について。
 (1)、防衛省有識者会議の一部の委員が、沖縄のジュゴンは2019年に絶滅したと英科学誌に投稿したとの報道があった。これは環境省の調査結果や国際自然保護連合の見解と違うとされる。辺野古の新基地建設で環境対策を助言する有識者会議で、ジュゴンは絶滅したとの認識の下、環境対策が議論されているのではないか。県の見解を伺う。
 (2)、大浦湾の自然環境は、ジュゴンをはじめ生物多様性の面で、他に類を見ない貴重なものである。沖縄県として大浦湾の自然の重要性を積極的に県民及び県外、国外に発信していくことが必要ではないか。県の考えを伺う。


4、新型コロナ感染対策について。
 (1)、終息がなかなか見えないコロナ禍で早急なワクチンの接種が望まれている。沖縄県内におけるワクチン接種の進捗状況と今後の見通しを伺う。
 (2)、高齢者へのワクチン接種の促進を目的に、県が設置した広域ワクチン接種センターの接種が6月15日に沖縄コンベンションセンター会場で始まった。予約、接種の状況、今後の接種予定を伺う。
 (3)、高齢者の接種が一通り終了した後、一般の接種も始まっていくことになると思うが、広域接種センターで一般接種も行うのか伺う。
 (4)、伝染のおそれのある疾病の発生や流行を予防するために定められている予防接種法において、ワクチン接種の実施主体は市町村、県が協力と規定されている。改正予防接種法では、新型コロナワクチン接種を臨時接種の特例と位置づけているが、コロナワクチン接種における県と市町村の役割について伺う。また県の広域接種センターの接種は、改正予防接種法の規定の中でどのように整理されているか伺う。
 (5)、ワクチン接種対象が1000人を超える企業や大学を対象に6月8日に申請が始まった職域接種だが、沖縄県内では打ち手や会場の確保、費用の問題等で出足は鈍いとのことだが現在の状況はどうか。また、促進に向けた県の対応を伺う。
 (6)、県内で従来型から変異株N501Yにほぼ置き換わっている状況であり感染拡大の一因とも言われているが、さらに国内では新たにインド型変異株の感染が広がりつつある。沖縄県内でも感染拡大が懸念されるがインド株の特徴と拡大防止対策について伺う。


5、高齢者医療費2割負担について。
 一定の収入のある75歳以上の高齢者の医療費窓口負担を1割から2割に引き上げる医療制度改革関連法案が成立した。現役世代の保険料負担を軽減する狙いがあるとのことだが、高齢者の受診控えなどが懸念されている。法案に対する県の見解と引き上げによる沖縄県内高齢者への影響について伺う。


6、沖縄・奄美の世界遺産登録について。
 環境省は今年5月10日、奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島について、世界遺産諮問委員会である国際自然保護連合(IUCN)が世界自然遺産登録を勧告したと発表した。IUCNは国際的にも希少な固有種に代表される生物保全上重要な地域と高く評価している。正式決定までの今後のプロセスを伺う。また、登録を機に沖縄の豊かな自然はこれまで以上に注目され、沖縄観光の発展に大きく貢献するものと期待される。県の見解を伺う。


7、北部中高一貫校の開校について。
 県立名護高校に新たな県立中学校を併設する北部中高一貫校については開校に向けて準備が進んでいる。中高一貫校の開校は、基幹病院とともにヤンバル住民が切望してきたものであり、早い開校が待たれている。
 以下について伺う。
 (1)、北部中高一貫校開校に向けた現在の準備状況を伺う。
 (2)、開校予定と今後のスケジュールを伺う。
 (3)、6月18日までの期限で名護高校に併設される中学校の学校名称が公募されたが、現在の応募数・審査方法・決定時期等、公募の概要を伺う。


8、北部テーマパーク事業について。
 大自然をテーマとして新しいテーマパークが名護市と今帰仁村にまたがり計画されている。着工は2022年4月頃、開園は2024年から2025年初旬とのことだが、事業の現在の状況について伺う。


9、国指定重要文化財・津嘉山酒造所の修復について。
 6月5日に名護市大中にある国指定重要文化財・津嘉山酒造所の塀に自動車がぶつかる事故で一部が破損した。津嘉山酒造所は戦前からの沖縄の伝統的な酒造所の姿を残しており、2009年に国の重要文化財に指定された貴重な施設である。事故後、名護市教育委員会、県教育庁文化財課が調査し、早速国を含めて修復に向けた協議を進めるとのことである。一日も早い修復が待たれるが、今後どのように進められるか伺います。
 皆さん、津嘉山酒造所、御存じですか。國華という酒を作っているところがこの津嘉山酒造所です。ぜひ一度、飲んでいただきたいと思います。
 以上、質問とします。


 先ほどコロナのデルタ株が2件発生したということを初めて聞きまして、ちょっと大変だなと思うんですけれども、時間がないのでこの件については後の同会派の一般質問に委ねたいと思います。
 再質問は、2の本部塩川港ベルトコンベヤーの設置許可について、この件について少しお伺いをしたいと思います。
 先ほど、今回許可した理由といいますか、それは環境を悪化させることがないというふうに判断したからと。要するに、赤土を伴う濁水が流れないと判断したからだと、そういう答弁だったと思うんですけれども、これは本当に濁水が流れていないのか。皆さん、確認しているんでしょうか。最近の大雨で濁水が流れ込んでいるという抗議、市民の皆さんが指摘しているんですけれども、その辺はちゃんと確認しているんでしょうか。


 じゃ今後また確認をするということで、それが不十分だと、濁水対策が不十分だと、赤土が流れているということが確認されたら許可を取り消すということでよろしいんですね。


 そうなった場合にはぜひ取り消してもらいたいと思います。
 それでは、もう時間ないので――昨日の新聞に載っていました。本当にえっと思ってあきれたんですけれども、今回使用料が840万円も安くなると。許可して便宜を図った上に840万も安くする。これは抗議する市民や県民感情からして、とても納得できるものではないと思うんですけれども、なぜわざわざ使用料が安くなる港湾施設用地に変えて許可する必要があったのか。その辺をお願いします。


 まだいろいろ聞きたいんですけれども、時間がないので最後に知事。
 かつて稲嶺前名護市長は、市長としてのあらゆる権限を行使して辺野古を止めるとして、美謝川の切替えを許可しないとしていました。知事も毅然と辺野古新基地建設を止めるために、踏み込んだ判断が必要ではないでしょうか。ぜひ知事に辺野古を止めるという強い信念を貫いていただいて、7月以降の許可について懸命な御判断をいただけるようにお願いをして終わりたいと思います。
 ありがとうございます。