てぃーだ平和ネット ~沖縄県議会~

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令和4年第3回沖縄県議会(定例会)

2022年7月11日

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 こんにちは。
 会派てぃーだ平和ネットの照屋大河です。
 一般質問に入る前に一言お話をしたいと思います。
 参議院選挙の街頭演説中に、凶弾に倒れ亡くなられた安倍元首相に対して、深く哀悼の意を表したいと思います。
 安倍元総理と今年4月に亡くなった父、照屋寛徳衆議院議員は、国会の場において厳しく議論を交わしたというふうに承知しておりますが、4月の父の告別式に際しては、安倍さんから丁寧なお悔やみの言葉、そして家族に対する激励の言葉もいただいていたところです。回復を願っていましたが、亡くなられたことに改めて心より御冥福を申し上げたいと思います。
 それから、父の逝去に際しては、安倍さんもそうでしたが与党野党、保守革新問わず、たくさんの政治家の皆さん、国会議員の皆さんからお悔やみの言葉をいただきました。知事はじめ執行部からもそうですし、議長はじめ県議会議員の皆さんからもたくさんの温かいお悔やみの言葉をいただきました。心より感謝を申し上げたいと思います。
 ちょうど3年前にがんが見つかって闘病ということで頑張っておりましたが、なかなか頑固親父で、医者があるいは家族が集中して治療が必要だよと言っても聞かずに、つえをついて国会に向かい、そして車椅子に乗って国会に向かうというようなことを繰り返し、病魔は容赦なく、4月に亡くなってしまいましたが、365日沖縄県民のために、そしてウチナーンチュの未来はウチナーンチュが決めるんだといった言葉、その遺志を引き継いで努力を重ねていきたいというふうに思います。
 改めて多くの皆さん、父の生前にたくさんの思いを寄せていただき、思い出を語って伝えていただき、心から感謝を申し上げて一般質問に入っていきたいと思います。よろしくお願いします。
 まず大きい1番、知事の政治姿勢について。
 (1)、知事は2期目の出馬を力強く表明した。出馬の決意を固めた最大の理由について伺います。
 (2)、戦後77年、復帰50年の節目の全戦没者追悼式における知事メッセージに込めた平和への思いについて伺います。
 (3)、復帰50年の節目に当たって、5・15メモを全面的に見直すよう、県として国に強く求めていくべきではないか。那覇軍港のオスプレイの利用、津堅島でのパラシュート降下訓練などで県と国の見解に相違が見られます。米軍施設の統合計画が進む中、復帰当時に日米合意した米軍基地の使用条件や目的は、現実の利用実態と異なる点が多くあります。50年前の遺物に固執せず、抜本的に見直すべきと考えますが、県の見解について伺います。 
 大きい2番、アジア太平洋多文化協働センター設立構想について、設立構想に対する知事の考えと県の検討状況を伺います。3月末には、県にも協力要請があったというふうに思います。県は、理念は県の方向性と合致するとして、平和発信拠点の形成を掲げる沖縄振興計画に沿うものかどうか検討すると報道されていますが、検討状況について伺います。
 大きい3番、基地問題について。
 (1)、嘉手納基地に大挙して飛来している外来機について。
 ア、周辺地域における騒音被害の状況と県の対応について伺います。
 (2)、嘉手納・普天間爆音合同訴訟について。
 嘉手納・普天間両爆音訴訟の原告が初めて合同で起こした行政訴訟は、米軍機の違法な爆音を放置し続ける国の責任を具体的に追及し、飛行差止めにつなぐ狙いがあるとされています。原告は、復帰50年たっても続く沖縄の不条理を子や孫のためにも放置するわけにはいかないと訴えています。
 伺います。
 ア、政府や司法は長年の騒音被害に向き合うべきと考えるが、訴訟の提起に対する県の見解について伺います。
 (3)、うるま市における米軍貯油施設PFOS流出事故について。
 ア、事故発生から1年となるが、貯水槽の撤去と汚染水処理の状況について伺います。
 4、差別と偏見をなくし、人権が大切にされる社会の実現について。
 (1)、ハンセン病をめぐる様々な課題の解決に取り組む協議会の設置について。
 ア、設置に向けた取組状況と、可能な限り早期に実現してほしいとの回復者の声にどのように応えるか伺います。
 (2)、ヘイトスピーチ規制条例について、制定に向けた作業の進捗状況について伺います。
 5、県教委の国際性に富む人材育成留学事業について、事業の成果と課題について伺います。
 以上、よろしくお願いいたします。


 教育長、今、国際性に富む人材育成留学事業についての成果をお話しいただきました。602名の皆さんがこの事業を経て、様々な場面で活躍されているということですが、実は、この事業を高校時代に経験した沖縄の若い学生が、秋田県に進学し、この事業が非常にすばらしかったということで、本人自身が現在大学生でありながら、秋田で高校生にこの事業が展開できないかということで行動を起こして、周りの大学生を巻き込み、そして行政を巻き込んで事業をスタートさせようとしているということで報道がありました。こういったことも成果の一つじゃないかというふうに思っています。彼は、沖縄のこの事業をモデルにした留学制度を秋田で展開したいというふうに言っているんですが、教育長にアドバイス等が――問合せとかがあるのかという点について、あるいはこういった取組について、こういった若い人たちの行動について、教育長の見解を伺いたいというふうに思います。


 ぜひ支えてあげていただきたい。また、こういった行動が起こせる存在を激励していただきたいというふうに思います。
 知事、先ほど2期目の出馬の決意を述べられました。今お話しした学生については、家庭の事情で留学に行きたくても行けないという、そういうことも含めて支えていきたい、自分自身の経験を次につなげていきたいということで行動を起こした学生です。ぜひ知事の2期目の公約、政策にもこういった若い人たちを応援できる施策を取り入れていただきたいというふうに思いますが、いかがですか。


 次に、ヘイトスピーチ規制条例について伺います。
 既に委員会でも議論がありましたが、委員会においては、今年度内での制定を目指すという力強い答弁があったというふうに考えていますが、先ほどは条例案の策定に検討を重ねてまいりますというような答弁だったんですが、この点について伺います。


 委員会では罰則規定、あるいはインターネット上での沖縄ヘイトへの規制についても、委員から多くの質問が出ましたが、その辺りの検討について伺います。


 慎重な議論、かなり時間をかけて、この議会でも委員会でも議論されています。実は2月ですか、警察官に衝突というか、事故があって被害を受けた高校生、彼の事件に対しても、非常に本人を中傷するようなことも含めて、そのインターネット上で様々な書き込みがあった。先ほど議場でも申し上げましたが、この安倍さんの事件についても既に多くの書き込みがあるというふうに言われています。事件が起こった当初は、民主主義を攻撃するものだというふうな言説もありましたが、一方で、容疑者が逮捕され、動機などが明らかになっていくにつれて、インターネット上では殺されても構わないんだというようなことも、事実を確認できないままにそういったものが広がっていく。あっという間に今の時代、そういうふうに広がっていくというような状況にあります。
 そういう意味では、先ほど今年度内ということではあります。慎重に議論を重ねるということではありますが、改めて命の危機、危険すら感じるむき出しの憎悪というんですか、そういうものがインターネットで流れていくわけですから、丁寧な慎重な議論もそうですが、早急な制定に向けて頑張っていただきたい。もう一度答弁をお願いします。


 続いてハンセン病に対する協議会の設置についてですが、3回ほど意見交換の場を持って当事者の意見を聞いているということでした。6月のハンセン病に関する正しい知識を普及する月間に合わせて、県は新しい啓発リーフレットを作成しています。沖縄における歴史の記述を従来より増やして、県においても国の施策に関わってきた時代があったことを深く反省すると、行政の関わりをわびた玉城デニー知事のコメントが盛り込まれたのが特徴とされています。
 回復者は、らい予防法が1996年に廃止された後も、過去を打ち明けられない状況が続いて、今なお生きづらさを訴えていますが、知事、この回復者の皆さん、ハンセン病を抱え差別を受けた皆さんについて、先ほど知事のコメントもあったということですが、改めて真に幸福が実感できる沖縄、知事のこの問題に対するコメントをいただきたいと思います。


 続きまして基地問題、うるま市の貯油施設のPFOSの件ですが、いまだ処理がされていないということですので、この点については市民の生命、それから健康、安心・安全な生活を軽視するものだというふうに思います。ぜひこれからも強く防衛局、あるいは米軍に申し入れていただきたいというふうに思います。
 それから、嘉手納基地の問題です。
 先ほど、案内があったような大変ひどい外来機の飛来による爆音の状況です。先日、米軍基地関係特別委員会で嘉手納町議会基地対策特別委員会の皆さんと意見交換を行いましたが、これに加えてパパループ地区の使用を即刻禁止する、そのパパループの問題。航空機のエンジン調整の際に排出される悪臭の被害。米軍基地を取り巻く課題が集中した地域であります。出かけていってお話を直接聞いたことについては、非常によかったなと思っていますが、公室長、4月に就任されていますが、直接嘉手納町に行って状況を聞く、あるいはもう既にそういう嘉手納町への訪問は行ったのかについて、公室長の考えを聞かせてください。


 ぜひこの嘉手納地域の皆さんの切実な訴えというんですか、もう我慢に我慢を重ねてきたが、その外来機の飛行、直接聞くとその負担軽減のためにということで県外、あるいは国外に訓練移転する期間もあるが、それ以上に外来機の飛来する期間があるということもありましたので、そこを目に見える形で、肌で感じる形で解決できるような、導けるような強い姿勢で取り組んでいっていただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いします。
 それから、最後になりますが、知事は先ほど2期目の決意を述べられました。昨日ですが、この知事選の前哨戦とも言われた参議院選挙の結果が出ました。結果は伊波洋一さんの勝利ということでした。その伊波さん勝利の結果に示された有権者の民意について、知事はどのように受け止められているのか。あるいはこの参議院選挙、伊波さんの勝利が知事選に与える影響についてどのように考えるか、知事の見解を伺います。


 1期4年間の、その知事としての経験を重ねて、あるいは今回の参議院選挙の結果、今おっしゃられたような知事の受け止めに重ねて、そして冒頭2期目の決意、知事からありましたが、そういった思いに重ねて、ぜひ知事選挙を一緒に頑張っていきたい、頑張っていく決意を申し上げて、私の一般質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。